HACCPは食品を製造する上で管理していく手法の一つで、1960年代でアメリカで考えられたものです。元々は宇宙に持っていくための宇宙食を、より安全に製造するにはどうすればよいのかといった所から考えられました。従来では抜き取り検査という方法が主流で、製品を製造し出荷する前にランダムに抜き取って製造するものですが100%安心とは言えず、中には異物が混入したものがすり抜けてしまう事も少なくありませんでした。宇宙では簡単に病院に行く事もできない為に、ちょっとした食中毒や腹痛が命にかかわってしまう危険性も考えられるだけにより安全な宇宙食を製造する必要がありました。

1970年代になるとアメリカの食品医薬品局が缶詰の製造において導入するようになり、Codexが推奨した事から世界中に広まっています。HACCPの管理手法は最終工程だけでなく、工程ごとに管理する方法となっており、材料を仕入れる工程から切ったり煮たりする料理の加熱処理、密閉や包装といった工程に至るまで一つひとつ分けて管理していく手法です。そのためあらかじめ危険がありそうな所を予測して集中的に管理していくことが可能です。HACCPはチームを発足して取り組んでいく必要がありますが安全性も高まり、今では世界的にも広がっていてHACCPの認証を受けていることが安全に食料を作っている企業であるという指針にもなりつつあり、日本でも2020年から義務化されています。

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